「トリマー」は犬や猫などのヘアカットをするペット専門の美容師。
かわいくヘアカットをするだけでなく、健康管理もトリマーの仕事の一つです。
そのトリマーに資格が存在するのはご存知ですか?
資格と言っても国家資格ではなく、民間団体の認定資格です。
トリマー資格は種類が多く、受験資格や取得方法もさまざまです。
この記事では、人気のトリマー資格5選と取得方法をご紹介します。
【トリマー資格についての掲載情報】
1. トリマー資格とは?
「トリマー」は犬や猫などの毛をカット・スタイリングする「ペット専門の美容師」のことです。
犬や猫を飼っている方にはとても身近な存在でしょう。
海外では「グルーマー」とも呼ばれています。
トリマーの主な仕事はヘアカットやシャンプー、爪切りなどです。
ほかにもペットの健康状態をチェックするのもトリマーの重要な仕事です。
トリマーになるには技術だけでなく、犬種別ごとの性格や毛質の違いなど幅広い知識が求められます。
「トリマー資格」は、知識・技術ともに基準以上のレベルに達している方に認定される資格です。
国家資格ではなく民間団体が認定する認定資格です。
1-1. トリマーになるには資格が必要?
資格が必須だと思われがちですが、実は資格がなくてもトリマーになれます。
特別な資格は必要ありません。
中には資格を持たず、ペットショップで働きながら知識や技術を習得する方もいらっしゃいます。
2. 人気のトリマー資格5選
トリマーの資格は種類が豊富です。
ここでは人気のトリマー資格5つをご紹介します。
2-1. ペットトリミングアドバイザー
「
ペットトリミングアドバイザー」は「日本生活環境支援協会(JLESA)」が認定する資格です。
トリマーについての基礎的な知識や、トリミングの手順の知識を持っている方が取得できます。
有資格者は、犬・猫種別のトリミングスキルや、はさみ・バリカンなど道具の使い方に関する知識を持っていることが証明されます。
ペットトリミングアドバイザー資格とは?
受験資格 |
誰でも可能 |
受験料 |
10,000円(税込) |
受験方法 |
在宅受験 |
合格基準 |
70%以上 |
「愛犬のトリミングを自分でしたい!」と思いこの資格を目指す方もいるようです。
トリマー資格の中でも比較的取得しやすいです。
ペットトリミングアドバイザー資格取得のメリット
ペットの被毛を刈ることは、その目的が健康維持のためと、犬などの体型維持、容姿を整え、被毛の汚れや毛玉の防止目的なら、特に必要は資格は本来、必要ありません。ただし、ペットトリミングは、犬などの動物は、常に人の様におとなしく座ってくれるとは限らないため、犬が動いても、怪我をさせずに毛を刈る技術が必要となります。また長毛種の場合、ある程度の一定期間ごとに被毛を刈ってあげないと、見た目もみすぼらしく、また不健康に見えるのと、不衛生の観点から、ペットトリミングは必須の技術と言うことが出来ます。ペットトリミングアドバイザーの資格は、すでにトリマーの民間資格を所有している人なら、副業として自分のトリミング技術を活かして、副業として一般家庭の犬の飼い主さんに対して、毛を刈る技術を教える講座やセミナー等で、収入を得られるメリットがあります。
ペットトリミングアドバイザーの仕事について
トリマーとは、一般的に、ペットの被毛を健康的、あるいは容姿を整えるために毛を刈る知識と技術を有した専門の職業に従事する、ペットトリマーのことを指します。民間資格でありながら、日本では特に、愛玩犬などの被毛を、洗浄、剪毛(せんもう)することが多いので、ジャパンケンネルクラブなど、民間では血統などの一括申請・管理などを行う団体や協会の認定を受けた、技術と知識を学べる認定校なで、カリキュラムを受講し、資格を得る場合が一般的です。トリミングの一般向け講座・セミナーの開催の他に、アドバイザーとして個人でペットトリミング教室の運営、書籍の出版など、様々な職種に就く可能性が、資格を取ることになって高くなります。今では、費用を低減するために、犬の飼い主自身が、ペットトリミングをしてみたいといった需要も大きくなっており、簡単な道具なら、ホームセンターなどで、毛を刈る道具も入手しやすい環境となってきています。
2-2. トリマー開業インストラクター
「
トリマー開業インストラクター」は「日本インストラクター技術協会(JIA)」の認定資格です。
トリミングに関する知識や、トリマーを開業するための知識を有している方に認定されます。
売上の管理・運営からサービスの展開方法まで、開業に必要なさまざまな知識を身につけられます。
トリマーとして開業したい方はこの資格取得がおすすめです。
トリマー開業インストラクター資格とは?
受験資格 |
誰でも可能 |
受験料 |
10,000円(税込) |
受験方法 |
在宅受験 |
合格基準 |
70%以上 |
合格のボーダーラインが70%であるため、試験範囲をしっかり網羅していれば取得しやすい認定資格です。
トリマー開業インストラクター資格取得のメリット
トリマー開業インストラクター資格取得のメリットは、ペットサロン・美容室などで必要とされる専門器具や設備、備品などの知識を有している他に、店舗の開業までに必要な知識が多く必要とされます。技術もありながら、なかなか独立開業までには至らないトリマーの人たちに対して、トリマー開業インストラクターはそのサポートをすることによって、地元の産業、経済に貢献することが出来るようになります。特に現代では、高齢化社会の進捗によって、犬猫などの愛玩動物を新しい家族として飼育することが増えており、やがてはそうした新しい飼い主たちが、今度は長く愛玩動物を可愛がる一環として、ペットトリミングを利用する機会は増えると見込まれています。そうした需要に応えるために、ペットサロン・犬の美容室がその地域に増えることは、地元経済に対しても大きな意義があります。トリマー開業インストラクターは、そうした地域経済に貢献できる店舗設営を手助けする職業の一つとして、自分で収益をあげて行くことが出来るようになります。
トリマー開業インストラクターの仕事について
トリマー開業インストラクターは、トリミングに関する知識やトリマーを開業するための知識を有していることが証明されます。 トリマーの就職について、トリマーの職業病対策、売り上げの管理と運営、顧客情報の管理と把握、それに継続的にサロンや美容室を利用してくれるリピーターを獲得するためのノウハウと知識を必要とします。かなどを推し量り、トリマーが開業するまでの手助け、アドバイス、指導などを行える経営知識を行えるコンサルティングなどを含めた知識を有している事を、団体、協会などが認めたことを証明された資格となります。トリマー開業インストラクターの仕事は、やや経営コンサルタントのような職業に属することに近いものがあります。設備コストの計算、減価償却や資産管理など、技術職以外の知識を多く必要としますので、トリマーが働ける充分な環境と、集客技術、リピーターの獲得や宣伝など、様々なサポート業務が、トリマー開業インストラクターの仕事になります。
2-3. JKC公認トリマー
「JKC公認トリマー」は「一般社団法人ジャパンケネルクラブ(JKC)」が認定している資格です。
技術・経験のレベルにより「C級」「B級」「A級」「教士」「師範」の5つに分かれています。
流行を把握しつつ、犬種ごとのカットの仕方を知っていなければなりません。
【JKC公認トリマーC級の場合】
受験資格 |
公認のトリマー養成機関を修了した者または2年以上の会員歴のある者(いずれも満18歳以上) |
受験料 |
5,400円(税込) |
受験方法 |
指定会場(筆記・実技) |
合格基準 |
筆記・実技それぞれ70%以上 |
C級は比較的取得しやすいですがB級・A級は前のレベルの資格取得後、数年経たなければ受験できません。
レベルが上がるにつれ、知識・技術ともに求められるものも高度になります。
2-4. ドッグ・グルーミング・スペシャリスト
「ドッグ・グルーミング・スペシャリスト」は「NPO法人日本動物衛生看護師協会(JAHTA)」が認定する資格です。
有資格者は、美容に関する知識や日常の健康管理、およびドッグショーに出場するために必要なテクニックや専門的知識を持っていることが証明されます。
受験資格 |
犬のグルーミングに関する2年以上の過程を修了し、協会が指定する認定校を卒業した者(見込み者を含む)
または協会が指定する認定校を修了(見込みを含む)し、協会指定の講習会を受講した者 |
受験料 |
非公開 |
受験方法 |
指定会場(筆記・実技・面接) |
合格基準 |
非公開 |
協会指定の認定校を修了することが必須条件です。
試験内容に実技だけでなく面接も含まれていることから、比較的難易度の高い認定資格といえます。
2-5. トリマーペットスタイリスト
「トリマーペットスタイリスト」は「一般財団法人日本能力開発推進協会(JADP)」が認定する資格です。
取得により、犬の健康に関する知識や緊急時の対応・食事療法・グルーミングなど、専門的な知識を有していると証明してもらえます。
受験資格 |
協会が指定する認定教育機関のカリキュラムを修了した者 |
受験料 |
5,600円(税込) |
受験方法 |
在宅受験 |
合格基準 |
70%以上 |
受験料に加えて講座受講料が別途必要です。
講座でしっかり知識を身につければ比較的簡単に取得できます。
3. トリマー資格のおすすめ取得方法
トリマー資格を取得する方法は、大きく分けて「独学」「スクール」「通信講座」の3つです。
ただし独学で技術を習得するのは非常に難しいため、スクールや通信講座で学ぶことをおすすめします。
取得方法をそれぞれご説明します。
3-1. スクール
まずは資格取得ができるスクールに通う方法です。
この方法は対面で授業を受けられるため、トリマー資格に必須のテクニックを身につけやすいです。
ともに資格取得を目指す仲間がいるのもモチベーション維持につながります。
しかし、この方法にはデメリットがあります。
それは受講費用がかかること。
スクールに通う場合、一般的に数万円〜数十万円が必要です。
中には短大を卒業しなくてはいけない資格もあるため、数百万かかる場合もあります。
また授業の日程が決まっていると、日中働いている方やまとまった時間が取れない方にとってはハードルが高いかもしれません。
開催されている場所が限られているのもデメリットの一つです。
しかしスクールに通わないと取得できない資格もあります。
自分のライフワークバランスや目的を考慮した上で、どの資格を取得するか決めるとよいでしょう。
3-2. 通信講座
一番おすすめの方法が通信講座です。
通信講座ならまとまった時間が取れない方でも自分のペースで学習を進められます。
いつでもどこでも受講できるため在宅でもOK。
気分転換にカフェで勉強もできます。
資格取得に最適なテキストが用意されており、無駄なく学習可能です。
わからないことは講師に質問できるため、疑問点もすぐに解消できます。
しかし、この方法にもデメリットがあります。
それは自分で学習を進めなければならないことです。
目標に向かって着実に学習を進められる方でないと、通信講座での資格取得は難しいでしょう。
中にはそういった問題点を解消できるようサポート体制を整えている講座もあります。
おすすめの通信講座は「諒設計アーキテクトラーニングの
ペットトリミングアドバイザーW資格取得講座」と「SARAスクールジャパンの
ペットトリマー資格取得の通信教育講座」です。
この講座では「ペットトリミングアドバイザー」と「トリマー開業インストラクター」の2つの資格を同時に取得できます!
コースにより講座修了と同時に資格取得が可能です。
興味のある方はぜひ「諒設計アーキテクトラーニング」または「SARAスクールジャパン」の公式ページをご覧ください。
4. トリマー資格取得後の活躍の場
トリマー資格を取得後はどのような職場で活躍できるのでしょうか?
具体的に見ていきましょう。
4-1. ペットサロン
「ペットサロン」はペットのための美容室です。
愛犬・愛猫をよりかわいく、キレイに整えてもらいたい飼い主が来店します。
ときにはペットに関する相談を受けることもあるでしょう。
そのため、流行のスタイルから犬・猫種別ごとのカットの仕方、ペットの健康管理に関する知識まで幅広く習得しておかなければなりません。
トリマー資格を通して得た知識を活用するなら、飼い主のさまざまな要望・相談にも対応できます。
4-2. ペットホテル
「ペットホテル」は飼い主が旅行・出張などで留守の間、ペットを長時間預かる場所です。
トリミングだけでなく食事の世話やゲージの清掃など、ペットが快適に過ごせる空間を整えます。
トリマー資格を取得すれば、ペットの健康管理に関する知識を役立てられるでしょう。
4-3. 動物病院
資格を取得したら、動物病院でトリマーとして働くことも可能です。
動物病院ではペットをかわいくするより、生活しやすい衛生的なスタイルにすることが求められます。
長年トリミングされていないペットはそれが誘因となり病気になってしまうことも。
トリミングはペットの健康管理のためにも非常に大切です。
4-4. サロンの開業
資格取得後、自分自身でサロンを開く方もいらっしゃいます。
サロン開業を考えている方は、開業に必要な知識を身につけられる資格を取得しておくとよいでしょう。
5. 就職にはトリマー資格保有者が有利
冒頭でも述べたように、トリマーになるために資格は必須ではありません。
しかし、トリマー資格を取得しておいた方が就職には圧倒的に有利です。
トリマーとして働きたい方はぜひトリマー資格取得を目指しましょう。
トリマー資格の学校について
トリマーの資格は、JKC認定専門校の他に、動物専門学校などの私設校、あるいは専門講座などを受講して、しかるべき団体、協会の認定を受けて成り立つ民間資格となります。独学よりも、トリマーとして職業を考えるなら、こうした専門機関で一定期間学ぶ方が、就職には有利でしょう。
トリマー資格の試験難易度
トリマーになるためには、動物の取り扱い知識の他、給餌や生体管理、病気についても一定の知識を必要とします。更に、トリミングの技術は実務的ですので、実技、知識など、座学や実技講習などの過程を経ている必要があります。そのため、試験の難易度は比較的高めに設定されていると言えるでしょう。
トリマー資格の給料・年収
扱う動物は、小動物や鳥も含まれている場合があり、猫よりも犬を専門に扱うトリマーが日本全国では一般的です。毛を刈る仕事の他に、犬の被毛をシャンプー、トリートメント、爪切りなど、様々な技術を身につける必要があります。職業の特徴として、様々な愛玩犬・大型犬種の体格の特徴と、被毛の特徴、色々な犬の知識を必要とするため、ペットショップ付随のトリミング・サロンでは、トリマーも販売員として、犬猫の販売をする場合があります。こうした非常にハードル、習得するまで一定期間が必要な専門的なペット・トリミング技術を、いわばダウングレードによって、市販のトリミング専門道具を使って、犬の飼い主さん自身が犬の被毛のお手入れを出来るように指導、情報提供、アドバイス出来るのが、ペットトリミングアドバイザーと呼ばれる資格です。通常のペットショップ付属のトリミングコーナーなどに雇用されるケースは、一般的な販売員にプラスされた特定技術職手当が支給される場合があります。通常の店員・犬猫販売員の年収は300万円前後なので、これに対して事業規模に次第で約20万くらい、高い給与となる場合もあります。独立開業した場合は、その地域の潜在需要次第ではありますが、人気のあるペットサロンは、継続利用のリピーターもいるため、生計を立てていくための収入は確保している場合が多いです。
トリマー資格取得後は
現在では、ペットショップに雇用される他に、経験を摘んで独立開業、他には経営アドバイザー、一般向けのトリミング教室、セミナー、講座の専任講師や、動物学校などの講師の道もあります。昔より、職業選択肢の幅は広くなってきているので、男性のトリマーも今後は増えて行くかもしれません。
6. まとめ
動物好きの方なら一度は憧れる「トリマー」。
トリマーになりたいならトリマー資格の取得がおすすめです。
たくさんのトリマー資格がありますが、取得の難易度や受験条件はさまざまです。
どの資格取得を目指すかは、自分のライフワークバランスと合わせて考えるとよいでしょう。
1つの資格だけでなく複数の資格取得を目指す方もいらっしゃいます。
資格により学べる内容も異なるため、何を特に学びたいのかを考えた上で、どの資格を取得するか決めてください。