敏感な性質を持つ犬や、臆病な性質を持つ猫は、人間と同様にストレスを感じる動物として知られています。
飼い主には当たり前の場面でも、犬猫には不快でストレスを感じるかもしれません。
犬や猫のストレスを放置すると病気のリスクを招く恐れがあるため、健康で長生きさせるためには、ストレスとなる原因を飼い主が取り除いてあげる必要があります。
犬猫がストレスを感じる場面や改善策を理解するため、ストレスケアに関する資格取得は、ペットへの理解に繋がる良い方法と言えるでしょう。
ここでは、犬猫ストレスケアの資格とはどのようなものか、資格を活かせる職業や、資格取得に有利な通信講座をご紹介します。
犬や猫は繊細な生き物なので、いろいろな場面でストレスを感じます。
ストレスの例として、食べ物が合わない・におい・音・運動不足のようなものから、不安・緊張・家族関係の変化・留守番・かまってもらえないなどの原因までさまざまです。
犬や猫は人間の言葉を話せませんが、ストレスを感じたときは仕草や行動などでサインを出しています。
犬や猫の出すサインからストレスの原因をしっかりと見極め、ストレスフリーになるよう改善を目指すのが犬猫ストレスケアのエキスパートです。
犬や猫の習性を理解しストレスケアに関する知識を証明するには、資格取得が近道です。
犬猫の世話は資格がなくても可能ですが、ペットに関する仕事を希望する場合、資格を取得したほうが就職の際に有利になります。
犬猫は弱っている部分を隠す習性があるため、ペットの些細な動きや変化を見逃さない観察眼や洞察力が必要です。
ストレスを放置すると犬猫の寿命を縮めかねないため、ペットとして犬猫を飼っている人ならストレスケア資格を取得しておいて損はないでしょう。
犬猫ストレスケア資格を取得するための学習方法として、動物の専門学校に通うか、通信講座を受講する方法があります。
動物の専門学校に通う場合、座学や実践によって卒業後すぐに活かせる知識とスキルを習得できる一方で、年単位の通学と高額な授業料が必要です。
独学でもペットに関する書籍等を用いればストレスケアの学習は可能ですが、不明点が出てきても身近に質問できる人がいない可能性があります。
また、資格試験の対策テキストが市販されていないため、資格取得に特化した知識の習得は難しいと言えるでしょう。
通信講座はすきま時間を使って自分のペースで学習が可能なため、仕事や家事育児で忙しい人も資格取得にチャレンジしやすくなります。
資格協会が認定する通信講座には、試験免除で資格を取得できる特別講座もあるので、早急に資格を取得したい人にも適しています。
資格取得のための学習方法は、自分の生活スタイルにあった方法を選ぶのが適しています。
犬猫ストレスケアのエキスパートが活躍できる仕事は、ペットに関する職業のなかで多岐にわたります。
犬猫オーナーへむけて、健康を維持・向上するためのおうちケアをアドバイスする場合もあるでしょう。
またペットフードやサプリメントなどの接客でも犬猫のストレスケアを熟知したプロとして、知識を活かせます。
ペットサロンでのマッサージを通して、ペットのストレスを取り除く方法もあるでしょう。
一方、犬猫ストレスケアに詳しい講師として、セミナーや勉強会の開催もおこなえます。
具体的にどのような職業なのかを見ていきましょう。
獣医師は、ペットの健康が損なわれたときもっとも頼りにされる立場です。
動物は自分の弱っている部分をさらけ出さないため、診察する際、動物の仕草や行動から病状を見極める必要があります。
通常の勉強にくわえてストレスケアの知識を身につけると、肉体的な治療だけでなく、精神的にもケアできるので有利です。
獣医師の年収は平均約600万円強ですが、経験年数や働きかたのスタイルなどにより、収入差があります。
獣医師のサポートをするのが動物看護師の主な仕事内容です。
豊富な知識の習得により、動物がストレスを感じている際、どのような行動・仕草をするのか理解できます。
また、ペットの感じるストレスのケースに応じて、適切なケアが可能です。
犬猫のストレスを取り除けば、噛みつくなどの攻撃行動が無くなり、診察の際に獣医師をサポートしやすくなるでしょう。
動物看護師の年収は平均約300万円強ですが、置かれている役職により個人差があります。
犬や猫などの動物にとって、飼い主と離れて慣れない環境に身を置くと、大きなストレスを感じます。
そのため、ペットがなるべくストレスを感じないように、スタッフのケアが大切です。
ストレスケアに詳しい知識を持つ人は、仕事をする際に適切なストレスケアが可能となり、重宝されるでしょう。
ペットシッターの年収は平均約250万円前後ですが、勤務地などにより需要に差があり、収入も異なります。
ペットホテル勤務の年収は平均約250万円〜約300万円のところが多いです。
動物介護士は、老犬や老猫が少しでも穏やかに過ごせるように介助します。
足腰が弱り体力が落ちた高齢の犬猫は、思い通りに動けないことや、要求が上手く伝わらないことに対してストレスを感じる場面もあります。
四六時中つきっきりで介護が必要な場合もあり、飼い主もストレスによって感情の制御が難しくなったり、気落ちしたりするでしょう。
飼い主に代わり、老犬や老猫の世話をして、双方の負担を軽くする役割を受け持つのが動物介護士です。
犬猫ストレスケア資格は、高齢犬や高齢猫との接し方やストレスケアの知識も証明されます。
犬猫ストレスケアのエキスパートとしてのやりがいは、ストレスによる問題行動や体調不良が徐々に改善する姿を間近で見られる点です。
ストレスの原因は掃除機の音やTVから聞こえる知らない声、新しい家具や模様替え後の室内など、飼い主が思いもよらないものが多くあります。
ペットの些細な動きや変化を見逃さない観察眼や洞察力を発揮できるのが、犬猫ストレスケアのエキスパートです。
ストレスを感じる原因を特定し犬や猫が元気を取り戻せば、飼い主の悩みも解決し、とても感謝されるでしょう。
ペットのストレスケアは、噛みつきなどの問題行動を減らし、病気の予防にも繋がります。
犬猫ストレスケアの経験を積めば自信がついて、更なる活躍が期待できます。
犬猫ストレスケアに関する資格は複数ありますが、その中から代表的なものをいくつかご紹介します。
JADP認定ペットセラピスト資格は、一般財団法人日本能力開発推進協会が発行する認定資格です。
取得すると、犬・猫向けのストレス解消に関する専門的な知識を身につけた証明ができます。
JADP認定ペットケアアドバイザー資格は、一般財団法人日本能力開発推進協会が発行する認定資格です。
取得すると、ペット健康管理を中心に、看護の知識をしっかり学んだ証明ができます。
ホリスティックケア・カウンセラー資格は、一般社団法人日本アニマルウェルネス協会が発行する認定資格です。
ホリスティックケアは、犬や猫の自然治癒力を引き出すケアを意味します。
ホリスティックケア・カウンセラー資格を取得すると、ホリスティックケアの専門的な知識を身に着けた証明ができます。
ペットセラピーインストラクター資格は、日本インストラクター技術協会が発行する認定資格です。
ペットのストレス原因や解消方法の知識を身につけ、人に教える力を持つ証明ができます。
犬猫ストレスケアアドバイザー資格は、日本生活環境支援協会が発行する認定資格です。
犬や猫のストレスケアに関する深い知識の習得が証明できます。
犬猫のストレスケアのエキスパートになるため、おすすめの資格を2つご紹介します。
1つはペットセラピーインストラクター資格、2つめは犬猫ストレスケアアドバイザー資格です。
それぞれの資格について、詳しい内容をご説明します。
ペットセラピーインストラクターは、自宅やカルチャースクールでペットに関する講師になりたい人や、ペットセラピーに関する情報発信をおこないたい人におすすめの資格です。
犬や猫がストレスを感じる原因を理解し、ストレスによる症状や問題行動を解消する方法の習得が証明されます。
資格の所持により、犬や猫のストレスケアを習得し、人に教える技術を身につけている証明が可能になるでしょう。
以下が、ペットセラピーインストラクター資格の詳細です。
受験料 | 10,000円(消費税込み) |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
申込方法 | インターネットからの申し込み |
ペットセラピーインストラクター資格の検定試験は在宅受験で、自宅から気軽に受験できます。
検定試験に関する日程は以下の通りです。
資格検定試験 | 年6回(偶数月) |
申込期間 | 受験月の前月1ヵ月間 |
試験期間 | 受験月の20日~25日 |
答案提出期限 | 受験月の30日(2月は28日) |
合格発表 | 受験月から2ヵ月後の10日 |
試験月の前月1ヵ月間が申込期間となり、試験が近くなると自宅に問題と解答用紙が送られてきます。
試験期間内に問題を解き、答案を提出期限までに協会へ送り返します。
試験期間は数日設けられているため、多忙な方でも比較的スケジュールを調整しやすい資格試験です。
犬猫ストレスケアアドバイザーは、ペットショップやペットホテル、ブリーダーなど犬猫飼育に関係する職業に就きたい方におすすめの資格です。
犬や猫がストレスを感じる原因を理解し、ストレス解消をしっかり実践できるスキルを証明できます。
犬猫ストレスケアアドバイザー資格の検定試験についてご紹介します。
受験料 | 10,000円(消費税込み) |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
申込方法 | インターネットからの申し込み |
検定試験の期間に関する情報は以下の通りです。
資格検定試験 | 年6回(偶数月) |
申込期間 | 受験月の前月1ヵ月間 |
試験期間 | 受験月の20日~25日 |
答案提出期限 | 受験月の30日必着(2月は28日必着) |
合格発表 | 受験月の2ヵ月後10日 |
受験の申し込みは、協会の公式ホームページより可能です。
自宅で検定試験を受験できるので、試験会場までの交通費や移動時間がかからないのがメリットです。
しかし、答案が必着日までに協会へ届かなければ、受験は無効になってしまいます。
余裕を持ったスケジュールで試験日程が組まれていますが、解答し終えた答案用紙は忘れずに投函するようにしましょう。
資格取得におすすめの資格講座は次の2つで、どちらも資格発行協会が認定する通信講座で、試験免除となる特別講座も用意されています。
諒設計アーキテクトラーニングの犬猫ストレスケアアドバイザーW資格取得講座は、試験対策用の基本講座と、試験免除となるスペシャル講座があります。
ペットセラピーインストラクター資格と、犬猫ストレスケアアドバイザーの取得を目指す通信講座です。
テキストや問題集・添削課題は、すべてプロ講師による監修を受けています。
受講中は専属スタッフが付き、受講中の不明点はいつでも質問できるサポート体制があるので、初心者でも安心して学習できます。
最初に紹介するのは、基本講座の概要です。
対象となる資格 | ペットセラピーインストラクター 犬猫ストレスケアアドバイザー |
受講料 | 59,800円 |
受講期間 | 6ヵ月 (最短2ヵ月) |
添削回数 | 5回 |
1日の学習時間は30分程度を目安に設定されているので、忙しい人でもすきま時間を利用した学習が可能です。
また、1日の学習時間を長くすると最短2ヵ月で受講が完了します。
受講後はそれぞれの資格試験を申し込み、合格によって資格取得となります。
次に、スペシャル講座をご紹介します。
対象となる資格 | ペットセラピーインストラクター 犬猫ストレスケアアドバイザー |
受講料 | 79,800円 |
受講期間 | 6ヵ月 (最短2ヵ月) |
添削回数 | 5回+卒業課題1回 |
スペシャル講座は、基本講座に卒業課題をプラスしたカリキュラムです。
卒業課題の提出によりペットセラピーインストラクター資格と、犬猫ストレスケアアドバイザー資格の試験が免除になり、卒業と同時に2つの資格取得が可能です。
SARAスクールジャパンの犬猫ストレスケア資格取得講座には、基本コースとスペシャルコースがあります。
講座で使用する教材は初心者でも安心して受講できるよう初級・中級・上級に分かれ、取り組みやすい内容で構成されています。
メールや質問用紙で何度でも質問可能なサポート体制により、不明点を解消しながらの学習が可能です。
まず、基本コースを詳しくご紹介します。
対象となる資格 | ペットセラピーインストラクター 犬猫ストレスケアアドバイザー |
受講料 | 59,800円 |
受講期間 | 6ヵ月 (最短2ヵ月) |
添削回数 | 5回 |
基本講座は5回の添削を受けながら、試験対策を進めるコースです。
講座受講後はそれぞれの資格試験を申し込み、合格を以て資格取得となります。
つぎに、プラチナコースを詳しくご説明します。
対象となる資格 | ペットセラピーインストラクター 犬猫ストレスケアアドバイザー |
受講料 | 79,800円 |
受講期間 | 6ヵ月 (最短2ヵ月) |
添削回数 | 5回+卒業課題1回 |
プラチナコースは試験免除の特典がある特別講座です。
5回の添削課題をクリアした後、卒業課題の提出によって、卒業と同時に2つの資格が取得できます。
自身で検定試験を申し込むよりも早く、確実に資格を取得できるのが大きなメリットです。
飼い主が良かれと思っていても、犬や猫にとってはストレスを感じるときもあります。
犬や猫が元気でいきいきしていれば、飼い主も安心しますよね。
犬や猫の健康を守り、人間と仲良く暮らしていくためには、犬や猫の性質をしっかり理解して犬や猫の暮らしやすい環境づくりが重要です。
しっかり知識を身につければ、自分のペットはもちろん、ペットに関する仕事の場面でも活躍できるはずです。
ペットのストレスケア資格の取得は、ご紹介した通信講座を利用してみてください。