動物に関わる資格は、自分が飼うペットの世話で役立つものもあれば、仕事で使う知識や技術として活用できるものもあります。
その中でペット繁殖インストラクター資格は、ペットショップに流通させる犬・猫について繁殖と育成の知識があることで、仕事に活かせる資格です。
ここではペット繁殖インストラクター資格について、活用できる職業や資格の取得方法の試験・通信講座などをまとめました。
犬・猫の種類別の繁殖方法や生まれた後の育成方法に関する知識があり、その知識を他人に教えられる力があることを証明するのがペット繁殖インストラクター資格です。
特定のスキルに関する知識と指導力を証明する資格を取り扱う日本インストラクター技術協会(JIA)が発行しています。
資格取得後は、ペット繁殖が関わる仕事に就職する際の履歴書や面接で提示可能であり、知識や指導力を明らかにすることで、採用される可能性を高められます。
ペット繁殖の知識は主にブリーダーとして活用できますが、そのブリーダーと繋がる職業においても役立ちます。
ペット繁殖インストラクター資格の取得後に活用できる職業を紹介します。
ペット繁殖の知識がある場合に主な仕事として想定されるのは、交配させてから出産の補助、出産後の赤ちゃんの育成をしていく繁殖ブリーダーです。
主な勤務場所はブリーダー企業・団体の施設や自宅になり、自宅の場合は親犬・親猫をペットのように飼いながら妊娠・出産までの世話をしていきます。
なお、ブリーダーを含めた動物を扱う仕事では「第一種動物取扱業」の登録が必須になるなど、個人で繁殖ブリーダーを行う場合は、様々な許可や手続きが必要です。
ペット繁殖の知識を持っていることで、ブリーダーへの依頼やお客様へ育成に関する説明ができる人物として活躍する道もあります。
主な勤務場所はペットショップで、通常業務を行いながらブリーダーと連携が取れる人材として重宝されます。
ペット繁殖の知識を座学として教えて、繁殖ブリーダーを育てる役割を担う講師として活躍する道もあります。
主な勤務場所はカルチャーセンターなど教室として使えるスペースを確保できるところで、動物を直接扱わない講師活動であれば、自宅などの個人開業でも許可等は必要ありません。
ペット繁殖インストラクター資格の取得は通常の方法では、発行元の日本インストラクター技術協会が開催する試験に合格する必要があります。
受験料 | 10,000円(税込) |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上 |
申込方法 | 協会の公式サイトの資格ページから |
資格試験には高卒などの受験資格はなく、2ヶ月に1回のペースで開催されています。
そのため、ペット繁殖に関する勉強が完了していれば、比較的自分の好きなタイミングで受験できる資格試験です。
一方、資格取得の特別な方法として、提出すれば資格試験を受けた扱いで資格が取得できる協会発行の卒業課題を利用するという手段もあります。
この卒業課題については協会が認定通信講座にしている「諒設計アーキテクトラーニング」と「SARAスクールジャパン」のコースで取り扱っていて、教材学習をした上で利用できるようになっています。
認定通信講座の教材は、協会の資格試験を元にしたテキストになっていて、試験勉強にも使えるため、卒業課題を抜きにしてもおすすめの講座です。
認定通信講座では、別の協会が発行するペット繁殖関連資格の取得も目指せるようになっていて、卒業課題では2種類の資格の同時取得も可能です。
そんな認定講座における受講内容などを紹介します。
「犬・猫ペットブリーダーW資格取得講座」では、ペット繁殖インストラクター資格と共に「犬・猫ペットブリーダー資格」の取得も目指せる学習内容になっています。
基本講座の受講料などは、以下の通りです。
対象となる資格 | ペット繁殖インストラクター 犬・猫ペットブリーダー |
受講料 | 59,800円 分割:3,300円×20回(初回4,276円) |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回 |
2種類の資格試験で使える知識を教材で学びつつ、添削課題を提出して専門スタッフによるコメントを受けながら知識を定着させていきます。
一方、卒業課題のあるスペシャル講座の受講料などは、以下の通りです。
対象となる資格 | ペット繁殖インストラクター 犬・猫ペットブリーダー |
受講料 | 79,800円 分割:3,800円×24回(初回3,891円) |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回+卒業課題1回(資格試験免除) |
添削課題までは基本講座と同じように進めていきますが、それらが終わった後に資格試験を受けた扱いになる卒業課題に挑戦できます。
そして、卒業課題を提出して合格すると、ペット繁殖インストラクター資格だけではなく、犬・猫ペットブリーダー資格も同時に取得可能です。
ペット繁殖インストラクター資格の取得だけを考えている人は、受講料が高くなることもあって特別講座でなくてもいいと思うかもしれません。
ただ、ペット繁殖に関連する複数の資格取得により、履歴書に書ける資格の数が増えて、面接で知識を提示する際の根拠を1つ増やせるメリットがあります。
「ブリーダー資格取得講座」も、ペット繁殖インストラクター資格と共に「犬・猫ペットブリーダー資格」の取得も目指せる学習内容になっています。
基本コースの受講料などは、以下の通りです。
対象となる資格 | ペット繁殖インストラクター 犬・猫ペットブリーダー |
受講料 | 59,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回 |
こちらの講座でも協会の資格試験向けの教材で学習することが可能であり、質問がある場合はメールや質問用紙を使って無料で対応してもらえます。
一方、卒業課題のあるプラチナコースの受講料などは、以下の通りです。
対象となる資格 | ペット繁殖インストラクター 犬・猫ペットブリーダー |
受講料 | 79,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回+卒業課題1回(資格試験免除) |
基本コースの添削課題が終わった後に卒業課題に移行し、2種類の資格の同時取得を目指せます。
受講期間の最短2ヶ月は卒業課題の提出を含めての期間で、申し込みから解答用紙が届くまでの時間が必要な資格試験を受けるよりも早く資格取得できます。
卒業課題の提出で同時取得できる犬・猫ペットブリーダー資格は、日本生活環境支援協会(JLESA)が発行している資格です。
JLESAの資格は生活に根付くスキルについて一定水準以上あることを証明するもので、犬・猫ペットブリーダー資格では犬・猫の繁殖について種類別の対応やブリーダー業務で必要な知識が証明されます。
ペット繁殖インストラクター資格とあわせた取得により、2つの協会からのペット繁殖に関する知識の理解度の高さの証明となります。
ペット繁殖インストラクター資格は、犬・猫の繁殖・育成方法の知識を他人に教えられる証明になるため、繁殖ブリーダーとして企業や団体に就職する際に提示できます。
また、知識があることで職務での活躍を増やせるペットショップの店員や、指導力を活かした繁殖ブリーダーの講師として活動する道も考えられるようになるでしょう。
ペット繁殖インストラクター資格に興味を持った人は、発行元の協会が行う試験や認定講座の公式サイトを確認しながら、ペット業界での活動を検討してみてください。