近年、鉛筆デッサンは、自身のスキルアップのためだけでなく、趣味で楽しむものとしてもブームになっています。
またそれに伴って、講師活動や求人の需要も増えています。
デッサンは絵の基礎であり、様々な仕事で活かせるだけでなく、対象と向き合い絵を描く過程で精神的なバランスをとるため心身を充実させます。
忙しい日々の中で、生活をより充実したものにするために、鉛筆デッサンを習得してはいかがでしょうか。
鉛筆デッサンについて、仕事における必要性や実際に役立つ職業を紹介しつつ、資格取得に向けたおすすめの通信講座などを以下にまとめました。
鉛筆デッサンとは、鉛筆だけを使用して対象物を描いていくもので、色の濃淡や明暗なども全て鉛筆によって表現します。
デッサンは絵の基本で、これなくして思い通りの絵を描くのはほぼ不可能といえるでしょう。
デッサンの技法を習得する過程では、対象を描くための観察眼や集中力が養われ、無意識のうちにストレス発散に繋がる可能性もあります。
そのようなデッサンの理論や技術を理解し、様々な対象を描く技法をマスターした人に与えられる資格が鉛筆デッサンです。
デッサンは絵やデザインの基礎であるため、絵を描く仕事の場合はデッサンについての勉強はもちろん、デッサンに関する資格を持っていると自身の強みになるでしょう。
またデッサン力の有無で仕事の能力に大きな差が出るような、カメラマンや広告デザイナーなどの職業でも、鉛筆デッサン資格の保有は重要視されるポイントです。
鉛筆デッサンの学習方法は、指導者から対面でレッスンを受ける方法と通信講座を用いる方法、独学の3種類あります。
対面レッスンの場合は、指導者からの添削があり丁寧な指導が受けられるなど勉強する環境が整っており、モチベーションが維持しやすい点がメリットです。
デメリットとして考えられるのは、レッスンに通う手間や資格取得までの期間がそれなりにかかり、それに伴ってかかる費用も多くなる可能性がある点です。
独学は費用を抑えられるものの、知識を身に付けるための情報の取捨選択から悩みの解決まで、全て自分自身で行わなければなりません。
通信講座は専用のテキストを用い、練習問題や添削課題を通じて試験対策を行えるうえに、対面レッスンと比べると費用は抑えめでかつ独学よりも効率的に学習できます。
普段の生活の中で効率よく資格を取得するためには、通信講座を利用する価値は高いのではないでしょうか。
鉛筆デッサンの資格を活かせる主な仕事について、勤務内容や年収についてまとめて紹介します。
アーティストと呼ばれる絵本作家はもちろん、カメラマンやデザイナーやイラストレーターの仕事でも鉛筆デッサン力を活かせます。
上記のどの仕事においても、主な勤務場所は、自宅もしくは就職先の企業となります。
デッサンは個人差が出るうえに、企業に就職する方法とフリーランスで働く方法で年収が大きく変わる点は理解しておきましょう。
絵本作家の年収は300~400万円ほどが多いようですが、基本的には絵本作家だけの年収で食べていくのは難しく、後で記載するイラストレーターなどと兼業している人が多いようです。
カメラマンの年収は、年齢や個々の実力で差が出やすい傾向ですが、一般的には250~380万円ほどといわれています。
フリーランスとして引っ張りだこになるほど名が売れると、収入はこれに限らないでしょう。
デザイナーと一括りにしても、その中身はファッションデザイナーやインテリアデザイナー、グラフィックデザイナーと様々な仕事があります。
何をデザインするかで仕事の内容も異なってくるため年収にもばらつきが生じますが、平均400万円程度のようです。
イラストレーターも個人でばらつきが生じやすい仕事ですが、年収は300~500万円ほどといわれています。
文字と絵のバランスが大事になる広告関係の仕事や、打ち合わせ内容やイメージの具現化が求められる建築関係の仕事でも、デッサンは活かせます。
もちろんデッサンの技術以外に、パソコンスキルなども磨く必要があります。
主な勤務先は就職した企業となり、広告デザイナーとしての年収は460万円程度、建築デザイナーとしての年収は450万円程度が想定されます。
デッサンは様々な仕事で役立つスキルであるため、デッサンを専門的に学びたいという人はたくさんいます。
学んできたデッサンを他の人に役立てたいと考える場合は、デッサン講師としての活躍もできます。
会社に雇用されて働く方法や、カルチャースクールや自宅で開業する方法など働き方も色々あります。
開業の場合は、授業料などを自身で決められるものの生徒の確保が不確定要素となるため、年収に関しては様々でしょう。
鉛筆デッサンの技術を活かして自身がデザインするうえでのやりがいは、デザインしたものが評価されたときでしょう。
自身の作品が世に出て、人の目に触れたときの喜びはひとしおです。
講師として働くうえでは、自身が教えた生徒さんの技術が上達し、絵を描く楽しさをわかってもらえたときにやりがいを感じるかもしれませんね。
他者からの評価や、他者との楽しみの分かち合いは、人生においてかけがえのない喜びとなるでしょう。
一方で、気を付けておくべき点もいくつかあります。
デッサンは絵の基本ではあるものの、見る人や状況によって評価が変わる可能性があり、自身が良いとするものが必ずしも他人にも伝わるとは限りません。
世界も日々刻刻と変化しているため、最新の情報や流行を掴みデッサンに活かせるように常に努力する必要があります。
また実際に仕事として実を結ぶまで、時間がかかる場合もあるでしょう。
そのようなときでも、自身がデッサンを仕事にしたいと思ったときの気持ちを思い出すなどしてモチベーションを維持したいですね。
鉛筆デッサンの資格は多くなく、代表的な資格には、以下の2つが該当します。
絵画インストラクター資格は、日本インストラクター技術協会(JIA)が発行しています。
JIAは、他人に教える技術やスキルの水準がある一定以上であると認定する機関で、技術面はもとより指導面も重視しています。
鉛筆デッサンマスター®資格は、日本デザインプランナー協会(JDP)が発行しています。
JDPは、デザイン技術の各スキルの水準が一定以上であると認定する機関で、各スキルを保有する技術者の社会的地位の確立を目的としています。
鉛筆デッサンの資格は主に上記の2つとなりますが、それぞれについてさらに詳しく説明します。
自宅やカルチャースクールで開業し、講師活動を行いたいと考える人には「絵画インストラクター資格」がおすすめです。
絵画インストラクター資格を認定している日本インストラクター技術協会は、教える力が一定以上の水準なのを認定する機関です。
そのため、絵画インストラクター資格の保有は、講師活動をするうえで後押しの材料になるでしょう。
もちろん、専門的な知識や技巧の保有も証明されるので、イラストレーターなどの絵を描く仕事にも活かせます。
以下は、協会が行う絵画インストラクター資格試験の内容です。
受験料 | 10,000円(税込み) |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上 |
申込方法 | 協会の公式サイトの資格ページから |
また、試験日程は以下のようになっています。
資格検定試験 | 2ヶ月に1回開催(2,4,6,8,10,12の1年に6回) |
申込期間 | 該当月の1ヶ月前の初日から末日まで 例:2月の試験の申し込みの場合は、1月1日から末日まで |
試験期間 | 該当月の20日から25日の6日間 |
答案提出期限 | 該当月の30日(2月のみ28日) |
合格発表 | 翌々月の10日 |
試験は年6回、偶数月の末に開催されており、試験開催月の前月末までに申し込みをしなければなりません。
受験資格も特にないため、在宅で受験できる気軽さと試験実施回数の多さを活かして資格取得に臨みましょう。
イラストレーターや漫画家などの各種芸術関係を目指す人や、デッサンを趣味に取り入れたい人には、「鉛筆デッサンマスター®資格」がおすすめです。
デッサンは絵の基本といわれるほど、絵を描くうえで重要視されるスキルです。
鉛筆デッサンマスター®資格の保有は、デザイン技術の各スキルが一定以上である証明になるため、仕事でも信頼を獲得できるでしょう。
以下は、協会が行う鉛筆デッサンマスター®資格試験の内容です。
受験料 | 10,000円(税込み) |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上 |
申込方法 | 協会の公式サイトの資格ページから |
また、試験日程は以下のようになっています。
資格検定試験 | 2ヶ月に1回開催(2,4,6,8,10,12の1年に6回) |
申込期間 | 該当月の1ヶ月前の初日から末日まで 例:2月の試験の申し込みの場合は、1月1日から末日まで |
試験期間 | 該当月の20日から25日の6日間 |
答案提出期限 | 該当月の30日(2月のみ28日) |
合格発表 | 翌々月の10日 |
資格試験の概要は、絵画インストラクターも鉛筆デッサンマスター®も同様です。
どちらも合格発表まで少し期間が空くため、確実に合格したと思えるような試験対策を心がけると良いかもしれませんね。
絵画インストラクター資格と鉛筆デッサンマスター®資格取得に向けた通信講座は、主に2つあります。
どちらも協会認定の資格講座となっているので、通信講座の利用を考える際には、いずれかを受講すると良いでしょう。
通信講座の利用は独学と比較して、試験対策専門のテキストを利用した効率の良い学習が可能になるなどの利点も大きいため、利用する価値は十分あります。
諒設計アーキテクトラーニングの通信講座は「鉛筆デッサンマスター®W資格取得講座」という名称で、初心者でも問題なく学習できるカリキュラムが作成されています。
この通信講座には基本講座とスペシャル講座の2コースあり、以下が基本講座の内容となっています。
対象となる資格 | 鉛筆デッサンマスター® 絵画インストラクター |
受講料 | 59,800円 分割:3,300円×20回(初回4,276円) |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回 |
基本講座も協会認定の通信講座で、スペシャル講座と内容は同じです。
プロが手がけた学習カリキュラムを、自身のペースで効率的に学習できます。
入学金もなく、受講生一人ひとりに専門スタッフが付きサポートをしてくれる点は、独学では手に入らない魅力ではないでしょうか。
一方、スペシャル講座の内容は以下の通りです。
対象となる資格 | 鉛筆デッサンマスター® 絵画インストラクター |
受講料 | 79,800円 分割:3,800円×24回(初回3,891円) |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回+卒業課題1回(資格試験免除) |
基本講座と比較して料金は2万円アップしますが、資格試験免除となる卒業課題が1回分付いてきます。
スペシャル講座を受講して卒業課題を提出すると、鉛筆デッサンマスター®と絵画インストラクターの2つの資格が取得可能です。
そのため2つの資格を取得する予定であれば、2つの資格の受験料と資格取得の確実性を考慮し、スペシャル講座を受講する価値があるといえます。
仮に1つの資格の取得を目指す場合でも、協会の試験を待たずに短期集中で確実に資格が取得できるので、忙しい方や確実に資格を取得したい方にはおすすめです。
諒設計アーキテクトラーニングのスペシャル講座は、分割払いが可能なところも魅力でしょう。
SARAスクールジャパンの通信講座は「鉛筆デッサン資格取得講座」という名称で、オリジナル教材を利用した、初心者にわかりやすい内容となっています。
講座の種類は、基本コースとプラチナコースの2コースで、以下が基本コースの内容です。
対象となる資格 | 鉛筆デッサンマスター® 絵画インストラクター |
受講料 | 59,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回 |
基本コースも協会認定で、プラチナコースと教材内容は同じです。
初期投資を抑えながら、オリジナル教材で知識を付け、練習問題や添削課題を通して試験対策を効率よく行いたい方におすすめです。
一方、プラチナコースの内容は以下の通りです。
対象となる資格 | 鉛筆デッサンマスター® 絵画インストラクター |
受講料 | 79,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の勉強想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回+卒業課題1回(資格試験免除) |
プラチナコースが基本コースと異なるのは、受講料が2万円上がる代わりに卒業課題が1回分付いており、課題提出によって資格試験免除となる点です。
プラチナコースを卒業すると、鉛筆デッサンマスター®と絵画インストラクターの2つの資格を取得できます。
基本コースの受講で別途かかる資格試験費用を考慮し、資金に余裕のある方は、短期間で確実に2つの資格を取得できるプラチナコースを利用してはいかがでしょうか。
鉛筆デッサンは、絵を描くのが本業の人はもちろん、それ以外の仕事に就く場合でも役立つ場面が多い資格です。
デッサン力の有無で仕事に差が付く場合もあるため、自身の強みとして習得して損はないといえるでしょう。
最近では、趣味としてデッサンを習得し、自分自身と向き合う時間に利用する人もいます。
仕事だけでなく、様々な活用法がある鉛筆デッサン資格は、充実した毎日を過ごすために一役買ってくれるのではないでしょうか。
鉛筆デッサン資格に興味を持った方は、いきいきと日々の生活を送る第一歩として、ぜひ上記の協会や通信講座のサイトをチェックしてください。