私たちが生きる上で欠かせないもののひとつが、快適に住める居住空間です。
建築関係や住宅メーカーなどの仕事には、住まいに関する専門的な知識は欠かせません。
住まいアドバイザーは、住居に関する知識を活かしてさまざまな活躍が期待できます。
住まいアドバイザーについて、必要な資格や仕事内容、おすすめの通信講座をまとめています。
住まいアドバイザーとは、住まいに関する知識を活かしてプロの観点からアドバイスできる人のことです。
例えば、建物に使われている建築資材のうち、構造用材と内外装の仕上げ材の違いやそれぞれの特徴を理解し、説明ができる人です。
家の中を見渡してみると、すべての建築資材には名称がついています。
床と壁の境目には、巾木があり、壁にはクロスが貼られている場合が多いです。
また、家の構造に使われている素材や、床材に使われている材料に興味があり、住まいに関してもっと詳しく知りたい人にアドバイスするなどの仕事があります。
住まいアドバイザーは、住居に関してプロの知識が必要なため、正しい知識を持っているか分からないような人を雇う職場はほとんどないでしょう。
住まいアドバイザーとして活動する場合、就職希望先に必須条件となっていなくても、資格の所有は客観的に実力を示すものとして有効です。
住まいアドバイザーの知識は、専門学校や大学などで学ぶ方法や通信講座で学ぶ方法があります。
専門学校や大学では、住まいについて十分に学ぶ環境は整っていますが、学費が多く必要であったり、期間が長期間に渡ったりします。
時間や費用がかけられる人にはよい手段ですが、現在働いている場合や、費用をあまりかけたくない人には負担が大きいでしょう。
一方、通信講座では住まいに関する知識を広く学び、自宅学習が可能なため、短期間で資格を取得できます。
通信講座で住まいアドバイザーの資格を取得する方法は、現在の生活リズムを維持しながら、費用を抑えられるのでおすすめです。
住まいアドバイザーの知識を活かした仕事にはいくつか種類があります。
勤務場所による仕事内容や年収を以下でまとめています。
建築会社の社員として働く場合は、営業や事務など部署により仕事内容は変化します。
どの部署であっても、住まいアドバイザーの知識は大いに役立つでしょう。
会社の規模により年収は上下しますが、おおよそ500万円から600万円です。
住宅メーカーで働く場合は、営業やプランナーとして設計に携わる以外にも、展示場でお客様を案内するなどの仕事があります。
年収は、住宅メーカーにより変化しますが、おおよそ400万円から500万円です。
不動産会社で働く場合の仕事内容は、物件の仕入れや、不動産売買の仲介、お客様に対して物件を案内する仕事などがあります。
紹介する物件で使用されている建築資材や、クロスの種類などをお客様に分かりやすく説明するために住まいアドバイザーの知識が活かされます。
会社の規模や部署により年収には開きがありますが、おおよそ400万円から700万円です。
これから家を建てたい人や、リフォームを考えている人などの、住まいの知識を得たい人に対して、ネットやカルチャースクールなどで住まいの色々を教える仕事です。
SNSで自分の家を紹介している人も多く、住まいについてもっと知りたいとお考えの人は多くいるため、講師活動はこれから需要が見込めます。
年収は仕事の量によって変動がありますが、インターネットのアプリを利用した住まいの相談は、1回あたり5000円程度の収入が見込めます。
住まいアドバイザーしてやりがいを感じる時は、お客様の要望を組み込んだ住環境を提案できた時や、お客様とプランナー・現場の人とのやりとりがスムーズにすすんだ時などです。
住まいアドバイザーの専門的な知識は、自分の仕事をよりスムーズにして、自信に繋がります。
やりがいがある一方、住まいアドバイザーとして仕事を続ける際に必要な力があります。
それは、お客様から聞き入れた要望に対して、住まいアドバイザーの知識を使って、最善の方法を提示する総合的な判断力です。
知識だけを詰め込みすぎず、お客様の気持ちに寄り添ってアドバイスする必要があります。
もう一点は、常に最新の情報を手に入れ、自分の知識を更新して常に成長する気持ちを忘れない継続力です。
社会の動きや流行を敏感にキャッチして、住まいアドバイザーの知識をバージョンアップしていく積極性が必要と言えます。
住まいアドバイザーとして活躍するための基盤となる資格はいくつか候補があります。
その中でも代表的な3つの資格を紹介します。
建築士は、公益財団法人である建築技術教育普及センターが行っている検定試験です。
試験は、1級建築士試験、2級建築士試験、木造建築士試験に分かれています。
受験資格があり、受験科目によって大学や短大、高専で指定科目の履修が必要で、建築に関する学歴がない場合は建築実務経験が7年以上必要です。
国家資格のため所有による信頼性は高くなりますが、1級建築士試験の合格率は令和3年が9.9%、2級建築士試験は令和4年が25%、木造建築士試験は令和4年が35%と狭き門となっています。
建築材料インストラクター資格は、日本インストラクター技術協会(JIA)が、建築・機械・土木資格の一つとして発行している資格です。
日本インストラクター技術協会は、人に教えられる技術が一定水準以上備わっていると認定しています。
住まいアドバイザー資格は、日本生活環境支援協会(JLESA)が発行している資格です。
日本生活環境支援協会は「日々の生活、暮らしを豊かに」をコンセプトに、生活における様々な技術のスキルが一定以上備わっており、用途や目的に応じた優秀な人材の育成を目的としています。
住まいアドバイザーとして働くために必ず資格が必要ではありません。
しかし、資格の所有は他者から自分の能力を客観的に示す材料となります。
住まいアドバイザーの資格の中でも、比較的取得しやすくおすすめの資格は次の2つです。
建築の材料について深い知識を活かして、建築会社や住宅メーカーなどで働きたいとお考えの人や、自宅やカルチャースクールで講師活動をお考えの人には「建築材料インストラクター資格」がおすすめです。
教える力が一定水準以上備わっていると認定している協会の資格であるため、伝えたり教えたりする場面が多い仕事に向いています。
以下の表は、建築材料インストラクター資格検定試験の概要です。
受験料 | 10,000円(税込) |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上 |
申込方法 | 協会のHPよりインターネットで申し込み |
受験料は1万円となっており、住まいアドバイザーに役立つ資格を取得する際には比較的費用が抑えられます。
試験の合格基準は、全体の70%以上の正解で合格となっています。
試験日程は以下の通りです。
資格検定試験 | 2ヶ月に1度(2,4,6,8,10,12月)年に6回開催 |
申込期間 | 試験月の前月の初日から末日まで |
試験期間 | 試験月の20日から25日の6日間 |
答案提出期限 | 試験月の30日(2月のみ28日) |
合格発表 | 試験月の翌々月10日 |
検定試験は、年に6回あり2カ月に1度開催されているので、資格取得のための学習を自分のペースで行い、最適な試験時期を選べます。
試験期間は6日間で、答案提出期限は30日まで(2月のみ28日)となっていますので、計画的に試験を行い提出期限内に必ず提出できるようにしましょう。
受験資格は特に設けられていないので、資格取得を目指す人は、誰でも気軽に受験できます。
住まいを作りあげる建築建材についての深い知識を活かして、建築会社や住宅メーカー、不動産会社で働きたいとお考えの人には「住まいアドバイザー」資格がおすすめです。
資格の内容は、木材の基礎知識から内壁や外壁、天井材、屋根材まで住まいに関する資材全般の知識を広く取り扱います。
基礎知識を体系的に身につけ、その知識を建築関係の様々な業種で活躍できます。
以下の表は、住まいアドバイザー資格検定試験の概要です。
受験料 | 10,000円(税込) |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上 |
申込方法 | 協会のHPよりインターネットで申し込み |
試験日程は以下の通りとなっています。
資格検定試験 | 2ヶ月に1度(2,4,6,8,10,12月)年に6回開催 |
申込期間 | 試験月の前月の初日から末日まで |
試験期間 | 試験月の20日から25日の6日間 |
答案提出期限 | 試験月の30日(2月のみ28日) |
合格発表 | 試験月の翌々月10日 |
申込期間や試験期間などの日程は、建築材料インストラクター資格と同様となっています。
受験申し込みは、インターネットで行い、試験は在宅で行うので自分の好きな場所で申し込みと受験が可能です。
在宅での受験は、緊張せず時間も場所も自由が効きますが、気が緩む心配もあります。
申し込みや試験期間、答案提出期限のチェックは忘れずに、なるべく早め早めの提出を心がけましょう。
受験資格も特に設けておらず、誰でも受験が可能です。
「建築材料インストラクター資格」と「住まいアドバイザー資格」の資格は、以下の通信講座が協会認定となっています。
ひとつの講座で二つの資格の同時取得が目指せるだけでなく、特別講座を利用するとさらに大きな利点を得られます。
諒設計アーキテクトラーニングの「住まいアドバイザーW資格取得講座」は、建築の材料を幅広く学べる講座で、2種類の講座内容が用意されています。
以下は、基本講座の内容です。
対象となる資格 | 建築材料インストラクター 住まいアドバイザー |
受講料 | 59,800円 分割:3,300円×20回(初回4,276円) |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の学習を想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回 |
使用するテキストや問題集は、プロが監修した協会認定のものを使用し、試験に直結した学習が進められます。
受講サポートが整っており生徒一人に専門のスタッフがついて、学習していて分からない時などは、無料で何度でも質問ができます。
分割払いにも対応しているので、資格取得までの費用をなるべく抑えたい方や、どちらか一方の資格の取得を希望している方におすすめの講座です。
こちらは、スペシャル講座の内容となっています。
対象となる資格 | 建築材料インストラクター 住まいアドバイザー |
受講料 | 79,800円 分割:3,800円×24回(初回3,891円) |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の学習を想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回+卒業課題1回(試験免除で資格取得) |
スペシャル講座は、基本講座の内容にプラスして、卒業課題が1回含まれています。
スペシャル講座は基本講座より2万円受講料が高くなっていますが、基本講座学習内容に加え、卒業課題を提出すると、協会の試験を免除され2つの資格が同時に取得できる仕組みです。
資格取得のための学習を短期間に効率的に行えます。
関連している資格を2つ取得していると、関連する就職希望先で住まいに関する興味が高く、知識がより定着しているとアピールできます。
SARAスクールジャパンの「住まいアドバイザー資格取得講座」は、それぞれの木材の基礎を初級で学び、中級でCマーク金型などの様々な素材、上級では軸組み工法を段階的に学んでいきます。
コースは、基本コースとプラチナコースの2種類が用意されています。
以下は、基本コースの内容です。
対象となる資格 | 建築材料インストラクター 住まいアドバイザー |
受講料 | 59,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の学習を想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回 |
こちらの通信講座も協会認定の教材を使用しています。
教材は初心者からでも分かりやすい内容となっており、誰でも安心して学習がはじめられます。
学習につまずいたり、不明点があった場合、専属スタッフにメールで何度でも質問が可能です。
副業や開業を意識したカリキュラムも取り入れているので、自分のスキルアップにも大いに役立ちます。
以下は、プラチナコースの内容です。
対象となる資格 | 建築材料インストラクター 住まいアドバイザー |
受講料 | 79,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(1日30分の学習を想定) 最短2ヶ月 |
添削回数 | 5回+卒業課題1回(試験免除で資格取得) |
プラチナコースも、基本コースと同じく協会認定の教材を使用します。
卒業課題の提出により、協会の試験を受けることなく資格を2つ取得できます。
基本コースは卒業後に協会の試験を受験する必要があり、受験料はそれぞれ1万円ずつです。
プラチナコースは、受講料が2万円高くなっていますが、受験免除のため総合的にかかる費用は同額です。
最終的に必要な費用が同額であれば、資格取得の保証がついているプラチナコースの方が利点が大きいと言えます。
住まいアドバイザー資格は、建設会社や住宅メーカー、不動産会社での活躍が期待され、また講師として活動する道もあります。
その中でも、住まいアドバイザーの知識を使ってお客様のニーズにあった総合的な判断力が必要で、新しい情報を常にインプットしていく努力が必要です。
住まいアドバイザーの専門的な知識は、自分の仕事がスムーズになり、大きな自信に繋がります。
住まいアドバイザーとして活躍したいとお考えの人は、住まいに関する資格が2つ同時に取得できる通信講座の利用が、比較的費用を抑えながら短期間で資格を取得できるのでおすすめです。
協会認定の特別講座を受講すると、資格保証がついているので確実に住まいに関する資格を取得できます。
未来の自分を応援するためにも、住まいアドバイザーが気になった方は、各講座のサイトから資料請求してみてはいかがでしょうか。