日本には四季がありますが、暦について詳しく解説できますか?
日本の暦は二十四節気と呼ばれ、私たちの生活と深くつながりがあり、生活を豊かにしてくれます。
この記事では、二十四節気のエキスパートについて、主な勤務先と必要な資格、通信講座について解説していきます。
二十四節気とは、古代中国で考案された季節を表す暦表の一種です。
太陽の動きを基準に1年を24で割り、それぞれに季節を当てはめています。
私たちが生活する上でよく聞く夏至や冬至、春分、秋分が二十四節気で、これらの言葉を聞くと季節の到来を感じますよね。
他にも立春や立冬など、「二十四節気」という言葉は知らなくても、節気名は私たちの生活に自然となじんでいるのです。
日本独自の暦ではあるものの、「二十四節気」という言葉としてあまり浸透していませんが、意味を深く理解することで、日本の季節の変化をより楽しめるようになります。
二十四節気のエキスパートに、国家資格などの特別な資格は必要ありません。
しかし専門家として活動をする場合、二十四節気に関連する資格を持っていると、知識保有の証明として提示できます。
二十四節気は、先ほど取り上げた夏至や冬至などなじみのある言葉ばかりではなく、さらに細かく分類した七十二候やそれぞれの季節の特徴など、たくさんの知識を深く身につける必要があります。
二十四節気資格の学習方法は、独学、セミナー、通信講座などさまざまです。
書籍やインターネットを使用し、独学で学習を進める方法は、手軽に始められる方法ですが、時間と労力を使うため初心者にはあまりおすすめできません。
学ぶ項目はとてもたくさんあり、その中から試験に必要なポイントを自分で絞ることは簡単なことではなく、効率的とは言えないからです。
公的機関が開催しているセミナーへ参加することも、資格を取得するための手軽な学習方法として考えられます。
日程と場所が決められているため、スケジュールなどの調整が必要なことと、すべての知識を身につけるためには何度も参加する必要があることがデメリットです。
通信講座は時間に縛られず、理解しやすい専門のテキストを使用し、自分のペースで学習を進められるため効率的な学習方法と言えます。
お金と時間の負担や生活リズムを大きく変化させる必要がなく、確実に専門的な知識を積み上げていけるので、資格の取得にはおすすめの学習方法です。
日本独自の文化である二十四節気の知識は、日本の伝統文化や旬のものに関わりが深い業種で活かせます。
二十四節気のエキスパートとして活躍が可能な勤務場所を4つご紹介します。
季節ごとの旬の食品に関する知識は、食を扱う業種で重宝される応用範囲の広い知識です。
主な仕事内容は、新商品開発のスケジュール作成や使用する食材の選定、販売促進活動など商品の誕生から消費者の手元に届くまでと多岐に渡ります。
レストランやホテルで提供するメニューの開発アドバイスや、季節感のある演出も、二十四節気の知識があるからこそできる仕事です。
季節感を感じる食事は、食べる人の心を掴みます。
飲食業界への就職や転職活動の際には資格をアピールできますし、さらなるキャリアアップも目指していけます。
年収は、企業にもよりますが、平均200~300万円です。
カルチャースクールで講師として指導をしたり、自宅で教室を開いたりと、二十四節気の知識をたくさんの人に教える活動ができます。
仕事内容は、自分が持つ専門的な二十四節気の知識をたくさんの人に教え、知識を身につけてもらうことです。
自分自身も専門知識への探求や研究をし、実績や経験をつけると、より実践的な指導ができます。
また、生徒からの信頼度と講師としての人間性も重要視されるため、丁寧な言葉遣いや親しみやすさなども持ち合わせる必要があります。
二十四節気の資格があることで、知識保有の証明となりますし、自信をもって指導していけるでしょう。
年収は、講師としての活動範囲にもよりますが、200~300万円ほどで、活動範囲が広がれば年収もアップしていきます。
二十四節気の資格では、季節ごとの花についての知識も含まれるため、花や自然を取り扱う職業でも活躍が期待されます。
仕事内容は、季節の花の知識を活かし、コーディネーターとしてホテルやイベント会場などを美しい花で飾る仕事です。
花の見頃を熟知した専門家による美しいアレンジは、見る人を圧倒するほどの素敵な雰囲気を演出することが可能です。
フラワーショップでは、要望に合わせて花束を作り上げたり、お客様からの花のアドバイスに応えたりするので、しっかりと知識を身につけておく必要があります。
季節を感じる花の演出は、多くの人を笑顔にするでしょう。
園芸業界の平均年収は、約320万円です。
二十四節気の知識は、観光ガイドとして人々を案内する時に活かせます。
仕事内容は、訪れた街の名物や名所、季節ごと行事などの由来や歴史を詳しく解説し、紹介していくことです。
日本の伝統行事は季節に関連しているものが多いため、二十四節気の知識を活かして解説できれば、参加する人々の関心を引くことが可能です。
外国人観光客の方には、二十四節気を通じて豊かな日本の四季を感じていただき、日本文化への興味を深めていただけたら嬉しいですね。
ガイドを行うだけではなく、自ら観光ツアーの企画も可能で、季節や旬にスポットを当てたツアーは日本を再発見できる面白いツアーになりそうです。
季節と観光地の知識をしっかりと伝えるスキルが必要となりますが、その点では二十四節気の知識は有利となるでしょう。
観光ガイドの平均年収は、約380万円です。
二十四節気のエキスパートとしてのやりがいは、専門的な知識を持ち多くの人にその知識を伝えていくことで、日本の文化や季節の良さやについて理解を深めていけることです。
日本人にとって季節が4つあることは当たり前で、季節に合わせて生活をします。
しかし日本に古くから伝わるその季節ごとの特徴や行事、気候の変化までの深い知識を全員が持っているわけではありません。
日本人が日本の良さを理解できていない、興味関心を持っていないことは、非常に残念で、若い世代の方々が日本の伝統を守っていくために、上の世代が日本の良さをしっかりと伝えていく必要があります。
季節はきっかけ作りやコミュニケーションを円滑に進めるための話題に活用できるため、二十四節気のエキスパートとして知識をつければ、多くの人が豊かな生活を送るお手伝いが可能です。
旬の食材や花に囲まれた食卓や、人々が日本の季節の良さについて語り合う姿を見れれば、二十四節気のエキスパートとしてやりがいを感じられるでしょう。
二十四節気のエキスパートとして活躍していくためには、資格を持つことが有効であることをお伝えしてきました。
ここでは二十四節気の代表的な資格を3つご紹介します。
四季ソムリエ®資格は、日本インストラクター技術協会(JIA)が認定する資格です。
JIAは、インストラクターとして教えるスキルが一定以上であることを認定する協会で、認定資格は多数用意されていますが、特に食に関する資格を取り扱っています。
二十四節気文化コーディネーター®は、日本生活環境支援協会(JLESA)が認定する資格です。
JLESAは、日々の生活や暮らしを豊かにするためのスキルが一定以上であることを認定する協会で、認定資格は趣味から実用的なものまであらゆるジャンルで用意されています。
風水心理2級講座は、一般社団法人風水心理カウンセリング協会(FSCA)が認定する資格です。
FSCAは、風水心理学に関連する資格を扱っており、風水心理2級講座では二十四節気の学習と風水と九星気学、心理学を使用し生年月日を徹底的に分析する方法を学びます。
ご紹介した代表的な資格の中から、二十四節気のエキスパートになるためにおすすめの資格を、資格試験の概要を踏まえて説明していきます。
自宅やカルチャースクールの講師として活動を希望する方は、四季ソムリエ®の資格がおすすめです。
日本の四季に関する知識を身につけ、二十四節気の細かい知識を正しく伝えるスキルが一定以上ある方に認定される資格となります。
試験概要は以下の通りです。
受験料 | 10,000円(消費税込み) |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
申込方法 | インターネットからの申し込み |
受験資格は特に設けていないため、どなたでも受験が可能です。
試験日程は以下の通りです。
資格検定試験 | 2ヶ月に1回開催(2,4,6,8,10,12の1年に6回) |
申込期間 | 該当月の1ヶ月前の初日から末日まで 例:2月の試験の申し込みの場合は、1月1日から末日まで |
試験期間 | 該当月の20日から25日の6日間 |
答案提出期限 | 該当月の30日必着(2月のみ28日) |
合格発表 | 翌々月の10日 |
協会のホームページから申し込みを行うと、受験票と試験問題や解答用紙が送付されるので、試験期間内で都合の良い日に在宅で試験問題に解答します。
返信用封筒で協会へ解答用紙を送付後、合格発表日になると協会ホームページで合否確認が可能となり、試験に合格すると資格認定証、認定カードが発行されます。
飲食業界や観光ガイドを職業として考えている方には、二十四節気文化コーディネーター®の資格がおすすめです。
二十四節気の成り立ちやそれぞれの季節の特徴、旬の食べ物などについて一定以上の知識を理解している方に認定される資格となります。
試験概要は以下の通りです。
受験料 | 10,000円(消費税込み) |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
申込方法 | インターネットからの申し込み |
こちらも受験資格はなく、70%以上正解できれば合格となります。
試験日程は以下の通りです。
資格検定試験 | 2ヶ月に1回開催(2,4,6,8,10,12の1年に6回) |
申込期間 | 該当月の1ヶ月前の初日から末日まで 例:2月の試験の申し込みの場合は、1月1日から末日まで |
試験期間 | 該当月の20日から25日の6日間 |
答案提出期限 | 該当月の30日必着(2月のみ28日) |
合格発表 | 翌々月の10日 |
試験の申し込みから資格認定までの流れは、四季ソムリエ®と同様です。
試験は2ヶ月に1度の開催されているため、初心者にも挑戦しやすく、すぐに資格を活かして活動を始めたい方はスムーズにその後の活動に繋げられるでしょう。
資格を取得するために自分のペースで学習し、しっかりと知識を身につけたい方は、協会が認定する通信講座を受講することをおすすめします。
認定講座を受講するメリットは、資格試験の内容がほぼテキストから出題されることと、特別講座で卒業課題を提出すると「試験免除」で資格認定されることです。
協会が認定している通信講座は以下の2つです。
講座内容を1つずつ解説していきます。
諒設計アーキテクトラーニングでは、「二十四節気文化コーディネーター®W資格講座」で学習を進めていきます。
季節だけでなく花や鳥、旬の食品やレシピなど二十四節気について網羅的に学習できるため、二十四節気の知識を生活に活かしたい方に人気がある講座です。
コースは基本講座とスペシャル講座があるので、順番に説明します。
基本講座は以下の通りです。
対象となる資格 | 二十四節気文化コーディネーター® 四季ソムリエ® |
受講料 | 59,800円 分割3,300円×20回(初回4,276円) |
受講期間 | 6ヶ月 (最短2ヶ月) |
添削回数 | 5回 |
資格を取得するためには講座の受講修了後、各自で協会に申し込み、試験を受ける必要があります。
専属のスタッフがサポートしてくれるため不明な点はいつでも質問でき、スムーズに学習を進められます。
スペシャル講座は以下の通りです。
対象となる資格 | 二十四節気文化コーディネーター® 四季ソムリエ® |
受講料 | 79,800円 (資格保証) 分割3,800円×24回(初回3,891円) |
受講期間 | 6ヶ月 (最短2ヶ月) |
添削回数 | 5回+卒業課題1回 |
スペシャル講座は基本講座より2万円受講料が高く、その分卒業課題が追加されており、課題をクリアすると資格認定となる試験免除の講座です。
1日30分しっかりと学習すれば、6ヶ月で2つも資格が取得できる、とても効率的な講座となっています。
確実に2つの資格を取得したい方にとっては、メリットのある講座と言えるでしょう。
わかりやすいテキストを使用し、二十四節気の知識をしっかりと学習できるため、知識を活かして今後の活動を充実させたい方に人気がある講座です。
こちらも基本コースとプラチナコースに分かれてるため、それぞれ説明していきます。
基本コースは以下の通りです。
対象となる資格 | 二十四節気文化コーディネーター® 四季ソムリエ® |
受講料 | 59,800円 |
受講期間 | 6ヶ月 (最短2ヶ月) |
添削回数 | 5回 |
諒設計アーキテクトラーニングの基本講座と同じく、講座修了後に各自で試験を受け、合格によって資格認定となります。
カリキュラムは初級で二十四節気の基本的な知識を習得し、中級は旬の食品と応用知識、上級は季節の行事や実践演習などと段階を追っています。
プラチナコースは以下の通りです。
対象となる資格 | 二十四節気文化コーディネーター® 四季ソムリエ® |
受講料 | 79,800円(資格保証) |
受講期間 | 6ヶ月 (最短2ヶ月) |
添削回数 | 5回+卒業課題1回 |
プラチナコースも、諒設計アーキテクトラーニングと同じく、講座終了後の課題クリアで2つの資格を確実に同時取得できる効率的なコースです。
初期費用が気になる方は基本コース、資格保証が欲しい方はプラチナコースと、自分の都合に合わせてコースを選択できます。
2つの資格の同時取得は、協会の認定講座ならではのメリットであり、より自信を持ってその後の活動に繋げていけるでしょう。
二十四節気は、日本独自の暦であり、私たちの生活になじみのあるものです。
専門的な知識を身につけ人々に伝えていくことで、日本の季節の良さを再確認し、豊かな生活を演出できます。
資格の取得には通信講座でのしっかりとした学習が有効です。
資格は、努力した証拠となり、あなたの人生を豊かに導いてくれるでしょう。